UDATSUでは、今年の1月から施工中の全物件でスタートさせた企てがあります。
すでに、HP物件情報の詳細を複数ご覧の方はお気づきのことと思いますが、古い内装を解体スケルトンにし、出来上がるまで約2か月を定点カメラで撮影し、早回し(100~12,000倍速)で3分前後にまとめて公開しています。
この動画で何を伝えたいか?
そのまんまですが、「こんなふうにして出来上がったんです」とうこと。
今はまだ見ぬ、近い将来ここを買って住んでいただく方へ向けて。
出来上がったお部屋は、きれいにお化粧されて着飾った花嫁のようなもの。その姿にうっとり見とれるだけでなく、その成長や生い立ち、数々の思い出まですべて知っていただきたい、娘を送り出す父、みたいな心情です(笑)
ウチの現場監督は、毎日のように現場に足を運び、作りたいものを職人さんに伝え、作り上げることをとても楽しんで仕事をしてくれています。時には、打合せ不足から職人さんが自分のやりやすいように作っちゃった後にやり直しさせてしまったこと、逆に職人さんのアイデアにより計画よりも素晴らしい出来になることなど、日々現場には、新しいネタや次の企画のヒントがゴロゴロころがっています。
しかしながら、買ってそこに住む人にとって、目に見えない部分がどうなっているかや、出来上がるまで現場で起こった悪戦苦闘や創意工夫は、部屋が完成した後には消えてなくなってしまい、なかったこととしてそこに人は暮らしてゆくのです。
そうであれば、この部屋を買って住んでくれる人にとって、出来上がるまで現場で起こったことを包み隠すことなく伝えられる映像に大きな価値があるのではないか?と思っています。買おうかどうか検討したり、迷っている人にとっても判断材料にもなるし。
映像はパラパラ漫画のような面白さや、いかにたくさんの人が関わって出来上がっているか、すごい量の商品が納品され、開包され、組み立てられていく様子などがわかります。
早すぎてあっという間に出来上がってしまいますが、このYouTube動画のポーズボタンを押すと、日々現場で起こっていることを切り出すこともできます。
職人さんが山積みのボードをテーブルがわりにし、ランチタイムを過ごしたり、昼寝をしている姿だったり、作ったものを壊してやり直したりするワンシーンを見ることもできます。
ポーズボタンを押すことで、工事の工程が明らかに。解体初日、壁や天井を壊し、ゴミを種類別に袋つめして、運び出す。
解体が終わるとまず、床下に配置される給排水管の施工からはじまります。
そして、大工工事へ。床下地から間仕切り壁をたてます。
フローリングを貼る前に床暖房シートを敷き込み、
フローリングを貼って、すぐさま傷がつかないように養生します。
職人さんたちのLunchタイム(ボード置き場がテーブルです)
大工工事が終わると、リビングがタイルの切場となります。
10時と15時には休憩のお茶。毎日の習慣です。
キッチンの納品の日はキャビネットや天板の山、山、山。
クロスを貼って、塗装が終われば、
あとは最終クリーニング前に養生を剥がしてすべての材料の残りを運び出します。
この企画、始めた当初は職人さんたちからの評判がすこぶる悪く。。
「俺たちを監視するのか?」
「これじゃタバコもすえねぇよ!」
「どこまで写されてるのか、証拠をみせろ!」
「しゃべってる声も録音されるのか?」
などなど。
僕自身でカメラを設置して、邪魔にならない場所に移動したり、「監視してないですよー」と声をかけ、
出来上がった動画を見せて、これだけの仕事をしていることをお客さんに堂々と見せてあげたいんです!と説明し・・・
ようやく、今では撮影に一定のご理解をいただけるようになりました。
ウダツの仕事の裏テーマは「わたしたち、裸になります」です。
建築現場で、日々起こっていること包み隠すことなく見ていただく。
これに限らず、床下配管、構造、その他もろもろ中古不動産の目に見えないモノなど、「ありのままを見てもらうこと」を大切にしていきたいと考えています。