こんにちは、宮島です。今日は、ここ2-3年で読んだ本の中から、最も感心させられた1冊の良書をご紹介したいと思います。
電通で、「ウェルネスプロジェクト」という健康やストレスについての研究チームの責任者をされている大屋洋子さんが書き下ろした「いま20代女性はなぜ40代男性に惹かれるのか?」。
電通ウェルネス1万人アンケート調査を分析した結果、もっとも多くのストレスを抱えているのが20代の女性と40代の男性だったそうです。
人生は山あり谷あり、その谷の時、大きな決断を迫られることがある、つまり壁にぶつかる。
これを「壁期」(ターニングポイント)と定義します。健康を気にし始めるという点で
、男は厄年の40代に感じ、女は妊娠(出産)と意識する20代後半にそれを感じて壁期に突入するそうです。
人間、壁にぶち当たればストレスがたまるもの。
調査結果によれば、それぞれのストレス解消法は以下のようになっています。
20代女性は「好きなモノを食べる」55%、「愚痴や悩みを聞いてもらう」34%と、美味しいものを食べて、人に話を聞いてもらいたいという外向きな傾向に対して、
同年代の20代男性は「睡眠をとる」35%、「音楽を聴く」32%、「ゲームをする」28%と、部屋にこもってストレスを発散する傾向があるそうです。
一方、40代男性は「酒を飲む」43%とほぼダントツ、愚痴や悩みは5%しかなく、他人に愚痴をいうのはカッコ悪い、という意識が強く、パーッと飲んで忘れる!というのが定番のお決まりコースになっています。 「話を聞いてもらいたい」という20代女性がいて、
「酒でも飲みに行く?」と誘う40代男性がいたら――――――
共に壁期を迎えた男女は、共有できる悩みや話題も多いそうです。
また、20代女性は、「女子高生ブーム」でプチバブルを体験した世代である一方、
同年代の20代男性は、「男女平等、個性化教育」で「一番にならなくてもいい、自分らしく」と育てられたことで「草食化」が進み、その結果として、男女の友情も成立、男尊女卑の思想も全くなく、やさしくスマートになりました。
40代男性は、「偏差値教育」で育てられ、画一的でひとつの価値観ではあるものの、全体の中での自分の位置がわかりやすかった時代であった20代の頃、「モテたい、仕事で成功したい」「食事代を女性に払わせるのは男の恥」などの共通の意識がありました。今となっては、20代女性にとって、好奇心や欲がある、という要素が魅力的にみえる、という面もあるのかもしれません。 上戸彩、篠原涼子などの年の差婚は芸能界だから、ということでなく、一般社会にも少なからずおこっている現象であるのには理由があったのだと、いうことになります。
40代男性と付き合う20代女性は、知らないことを経験談で知り、経験しなければ得られないようなノウハウまでも知ることになり、20代ではいけないようなお店に行くこともあります。そうなると、20代女性はまるで、自分も同様の知識や経験を持っているような気になり、結果として20代男性のレベルが低く見えてしまうことになります。
「いま20代女性はなぜ40代男性に惹かれるのか?」
客観的なデータで事実を見せられると、本来、ボク達が20代の頃は・・・などという昔の話をしたくなるところですが、そこは、ぐぐっとこらえてこの現実を受け入れることにします。AMAZONでこの本を100冊くらい購入して、世の中の20代の女性にこの事実を布教、いや、お知らせする必要があるかもしれない、などとくだらないことを考えてしまうくらい、見事な鋭い分析に、ただただ感心させられざるを得ませんでした。
みなさま、どうやら、今時代はこんな風になっているそうなのです。よい時代になったものです。いえいえ、ボク個人の意見でもなければ、だからなんだっていうわけではありません。
ボクの周りの20代女性のみなさま、本書が宅配便でお手元に届くまで、もう少々お待ちくださいませ。