こんにちは、宮島です。いよいよワールドカップが始まった。前回、南アフリカ大会では、日本はベスト16でパラグアイに敗れ終わった。大会前に日本は、岡田監督がベスト4を目指すといい、本田が優勝する、と宣言した。これらはボクには、それくらいの結果を出すくらいの気持ちで頑張る、と聞こえた。
スポーツは見ているものに夢を与える世界だ。今大会前も、本田や長谷部は優勝を目指すといっている。実際、ひょっとしたら日本は優勝するかも、と思っているサッカーファンは、ほとんどいないのではないかと思う。楽しみにしているのは、以前よりは若く、世界のメジャーなクラブチームでプレーしている代表選手が、いったいどこまで世界で通用するのか、どのようなドラマを見ることが出来るのか、ではないだろうか。
一方、ビジネスの世界では、公言することが達せられなければ、プロとは言えない。株式市場では、公言(事業計画)に対して、出した結果(決算)が下回った場合。その企業の株価は下落する。企業が出す計画が保守的であった場合は、マーケットが勝手にもっとできる実力があると評価した場合は株価が先行して上昇するし、実力に伴わない計画を公表した場合は、見通しが甘いウソツキ企業として株価は下落する。つまり、プロならば、事業計画を達成させることは前提条件である。
スポーツをビジネスに置き換えたら(夢を、目標や計画という言葉に)どうなるだろうか。スペイン、ブラジル、オランダなど優勝候補国の技術に対して、大きく劣る戦力なのに、どのような根拠で、ベスト4や優勝をするといえるのか、と問われることだろう。オランダのように4回ファイナルまで進み辛酸をなめ続けている国、マラドーナ以来、天才メッシを擁してさえ、優勝から20年遠ざかっているアルゼンチン、ワールドカップで起こってきたドラマ、悲劇はそう甘いものではないはずだ。
実際のその公言の意図や思いは、思いや気持ちが強ければやってできないことはない、チームプレーが奇跡を起こすとか2002年には韓国だってベスト4に残ったし、2004のユーロではギリシャが優勝したこともあったとか、公言することでチームの士気や意識を高め、不可能を可能にするキズナが生まれるとか、そう言った理由かもしれないし、そのように公言することによって、日本優勝の可能性はゼロではないかもしれない。日本は出場回数5回目、過去4回のうちGL突破2回という新参者だ。
ワールドカップという夢の大会へ向けてのあり方として好みの問題ではあるが、ボクはこう思う。自信を持つことで勇気が、謙虚な気持ちをもつことが努力をもたらす。どちらか一方かけていてもよい結果は出ない。過去最も技術の高いメンバーがそろった日本代表、どんな活躍を見せてくれるのか、すごく楽しみだ。