渋谷区桜丘町:自営業男性
気分にあわせて自由自在に
入居者の方は、自営業の40代男性。渋谷区のこちらの物件をオフィスとして利用されています。以前は、現在の物件の5倍くらいのスペースで10人くらいのスタッフとともに仕事をしたそうですが、IT化が進んで大量の書類の保管が不要になったうえ、パソコン関連機器がどんどんコンパクト化。スタッフと顔を合わせて仕事を進めるのではなく、必要に応じて集まるというスタイルが多くなったため、省スペース化と立地の良さを兼ね備えた物件を探していたのだそう。 「取引先の多い渋谷、麻布などからアクセスのいい場所で、個性的で味のある物件がないかなと探していました」
空間の使い方とアイディア
自由で丁度良い、理想の物件に出会った。
そうして出合ったのが、渋谷から徒歩4分という抜群の立地にあるこちら。錆びたらせん階段が目をひく築57年のマンションで、大規模改修も進んでいません。古びた外観を見ながらおそるおそるといった感じで部屋のドアを開けると、リノベーションされたセンス光る空間が広がります。外観とのギャップが新鮮。
仕事柄内装を自分で手がけることも多いので、当初は古い物件を見つけて、自分好みのリノベーションをしようと思っていたけれど、「理想に近いデザインの部屋を見つけた」と、即決。オフィスとして使い始めた今、「コンビニも郵便局もすぐあり、駅からも近い。こんな物件はなかなかないなと感じています」
一番気にいっているというのが、部屋のど真ん中にあるスライディングウォール。上からつるすような形で、自由自在に空間を仕切れる機能が。
大勢のスタッフが集まって作業をするときは、キッチン側にウォールを持っていくと広いスペースができ、西日がまぶしいときは日差しをよけられる場所に移動してカーテンがわりに。タバコを吸う人がいれば、キッチンの扉として使うと、キッチンがタバコ部屋に早変わり。一枚のウォールで、部屋を何通りにも使いこなしていらっしゃいます。
キッチンが、いい具合に落ち着けそうな仕事スペースに。「集中したいときにピッタリなんです」。デスクの引き出しはご自身が塗装をはがし、アンティークの味わいに。
定期建物賃貸借契約3年で、更新の可能性はあるがお約束はできないという点については、「もともと賃貸の契約ですし、もし更新ができないことになったらそのときにまた考えようと、あまりネックには感じませんでした」
窓を開けると、心地のいい光と風が入り込み、渋谷一帯がまるで庭のように感じられる一室。古いマンション内にある、まるで隠れ家のような佇まいのこの空間から、たくさんのお仕事が生まれていきそうです。