岡本の地元である島根県西端の浜田市に行って来た。「また、来ますね~!」などと社交辞令をいいながら、二度と来ないかもな、と思ってしまうほど交通のアクセスが悪い。岡本が運営する施設は、おそらく築後70年以上たっている日本家屋で、その広さや、クオリティは豪邸といえるほど立派なものだった。手延べのガラス戸で仕切られた縁側の向こうには日本庭園があり、茶室の庭につづく。
ボクも築後60年の建物に住んでいるが、冬は外より家の中が寒くなるし、底冷えするので、今年も朝は5月初旬迄ガスストーブをつけていた。決して甘くない。。古い日本の伝統的な建物に住み、すごく大変な庭に手を入れ、不便さを楽しんでくれる若い人はきっといると思う。この眠っていた浜田の資源を、人が使うことで再生させ、使う人がその歴史や本物を知り、そこで暮らし、働く、というこの企画と、建物の間取りや立地などがぴったり合っているように見えた。地方の、地域の活性化というのは雇用を生み出す仕事を創りだし、その仕事でひとり、またひとりと、その場所で豊かに暮らすことが出来るようにする、という非凡なチャレンジだと思う。
昨今、クマモンなどのゆるキャラのヒットで、地方の自治体から東京の着ぐるみ製造工場へ受注が殺到しているとか。そういう小手先のテクニックではなく、本当は価値のあるのに放置されている資源が実は他の場所ではとても価値があったのだ、というネタを発見することに成功してほしい、と願っています。その足掛かりになる企画であった、と言えるように、今できる一歩は・・・・一に掃除、二に掃除、三に掃除と、頑張ってください!