代表の宮島です。先週は、小保方晴子さんの記者会見が繰り返しテレビで報じられていました。ものすごい美人ではなく、会いに行けるアイドル的なカワイイ女性が涙ながらに、懸命に記者の厳しい質問に対応する姿は、そこまで犯罪者扱いしなくてもいいのにと、思わせるものがありました。発見を公にする、と決めた時点での組織として責任があるはずである所属研究機関のおじさま達が、仏頂面で論文の疑義を説明する会見とは対照的に見えました。そんなことを会社で話していると、隣の席のつかごしに、<どうして、ああいうタイプのオンナの涙にだまされるオトコが世の中多いのかしら?>とでも言いたいような、白い目で見られてしまいました・・・
STAP細胞の論文にコピペがあったことがフォーカスされていましたが、このコピペ、ボクもしょっちゅう仕事でやっています。プレゼン資料を作るのに、過去のデータや、ネット上にある説明文、写真等をコピペし、つじつまの合うように編集して、自分の意見を入れてまとめると、相手にはそれらしい物に見えます。昔はPCの中でなく、外から情報を集めることで、同じような事を、時間をかけてやっていました。そのうち使えそうな新聞や雑誌を切り抜いてスクラップし、図書館や書店に足を運んで関連書籍を調べたり、そのテーマに詳しい知人に電話で情報を入手したりしていました。
これは、今が悪くて昔がいいと言っているわけではありません。ITが仕事や生活シーンにおいて、なくてはならないものに進化し行き渡ったことで、「膨大な手間と時間を省略する」ことが可能になり、ものすごく生産性が上がったわけです。あまりのその便利さやお手軽さから、軽さやうすっぺらさが目立つ情報が、身の回りに随分増えたなぁ、と感じることも多くなりました。
ビジネスにおいて現時点では生産性、合理化、スピードは最も大切な要素です。ただ、それを優先するあまり、ウチでも手間と時間をかけた大事な何かを、ついつい後回しにしがちな事が日々あります。
ボクたちの今やっていることは、不動産を買って、作って、売ったり貸したりすること。その作る日々のプロセスは、コストやスピードを優先していつも考えてしまうし、そのことで大事な何かが犠牲にされているシーンはない、と断言できないなら、今のやり方を今一度見直してみる事も必要かもしれません。一方を優先し、その目標を達成する事はわりと簡単にできます。一見矛盾するふたつの目標を、なんとかバランスをとりながら達成する事なしに、ユーザーに支持される価値を生み出す事なんて出来るわけがないと、しみじみ思う今日この頃です。