港区三田:Mさん
白い箱からカスタマイズを極める
M夫妻は半年の家探しを経て、この物件の持ち主に。最初は、今までも暮らしていた千駄木あたりの物件を探していたものの、理想の家がなかなか見つからなかったそうです。エリアを広げて探しはじめたときに東京R不動産のウェブサイトに載っていたウダツの物件に出会い、見学に来たその日に住むことを決めてくださっていたといいます。
空間の使い方、暮らしぶり
使いやすい間取りと開放感が欲しかった。
間取りは2SLDK。小さなシステムキッチンの向こう側に、ローテーブルとテレビをおき、普段は引き込み扉を空けて広くリビングを取られています。「普段からご飯を食べたり、来客が来たときに時間を過ごしたりする空間に、開放感が欲しかった」と語るおふたり。家探しの間も、細切れの間取りや窓が小さい部屋、日当りの悪い物件にはピンとこなかったそうです。この物件で気に入ったのは、マンションのロビーなど自分たちでは動かせない部分が広々としていたところ、部屋の間取りが使いやすいところ、そしてリノベーションされた部屋の天井が高いところ。
料理とお酒が好きなM夫妻にとっては、キッチンが少しせまいのではないかと心配で聞いてみると、2.4畳の小部屋の半分がキッチンの収納になっていました。オーブンなど調理器具の一部もここに設置。表のキッチンには見せるお皿だけを出しているから 、とてもすっきり、お洒落に見えます。スペースの残り半分は趣味のものやDIY用品などを入れた納戸に。納戸がある家を想定していたわけではなかったそうですが、とりあえず物を入れられる場所は便利だそうです。
住み心地はいかがですか?
良い意味で「がさつ」だから思いきることができる。
「となり近所に挨拶に行ったときに、うちの部屋は天井が高いと思いました」とおふたり。天井をむき出しにするウダツスタイルでは、元の施工者はむき出しになることを想定していない為、天井には少しの凸凹が残ります。「むしろ、むき出しがいい。いい意味で「がさつ」だったから、自分たちも何かを剥がしたり、釘を打ったり、思いきることができました」そう話してくださったおふたりは、自分たちの動線やテイストに合うところは残し、合わないところは思い切って自分たちのスタイルに変えているようです。
例えば洗面台。当初は2面の鏡が扉についた収納があったのですが、顔を洗う時など少し狭いので、自分たちで外して分解。鏡一面のみだけを取り付け直してありました。もう1枚の鏡はトイレの壁に活用。タオル掛けの位置も、自分たちには少し低かったということで、外して高い位置につけ直し。元のタオル掛けを穴が見えてしまった部分は雑貨屋さんで見つけたというポップなタイルでカバーされています。壁のスイッチカバーも、雑貨屋さんで見つけたお気に入りに取り替え。鍵入れもあたらしく設置したものです。どれも自分たちの動線を考えながらのカスタマイズ。みごとなDIYです。
無垢材を少し削ってお手入れしたり、壁との間に出来た僅かな隙間もパテを塗って埋めていたりと、床とのおつきあいも楽しんでくれているようです。他にもキッチンの油がはねるのを防ぐ手だてを考えたり、水が飛ばないようにレンガを積んだりと、家には創意工夫が凝らされていました。
ベランダには緑がずらり。ウッドデッキも敷いてありました。次の目標は、新しく家族に加わった猫のために壁にキャットウォークをつくること。籠りやすい寝室の壁に穴を空けて窓をはめ込み、通気性を良くすること。このような大胆な改修も自分たちでやろうとしているあたり、只者ではありません。
旦那様は自分で様々な物をつくることができたお父様の影響もあってDIYに抵抗はないと言います。お二人ともお仕事をされていることもあり、もともとリノベーションができる物件を探していたわけではないそうですが、少しずつ家に手を加えているうちに、気づけば空いた時間には、家の目の前にあるホームセンターにふらっと立ち寄ってアイディアを練る日々。全体のディレクションは奥様、実行部隊は旦那様、チームワークで、家がふたりに馴染んでいきます。 いずれは、どこかの壁に色を塗ってみることも検討中だそうです。
「この部屋をはじめて見たときに真っ白でわくわくしたんです。何でもしていいと思えた。ただベースの白も好きで、そのままでも心地よく暮らせるのが大きいと思います。焦らずに、色々試しながら変えていくことができる。楽しいですね」と奥様。
ウダツのWhite BOXは飾り気のないマットな白い箱。住んでくださる方の個性やこだわりを、生活シーンの中で自由に表現していただきたいという想いでご提供していますが、まさにそのコンセプトにぴったりのお客様に出会って頂けていること、この白いキャンバスで冒険を楽しんでくださっていることを心から嬉しく思いました。
おふたりの部屋は、これからも進化を遂げていきそう。暮らしとともに変化してくお宅をまた訪ねたくなりました。