こんばんは。ウダツ現場担当の大久保です。寒い日が続きますが、皆様いかがお過ごしでしょうか?我が家は築44年、RC造の賃貸マンションなので、サッシのせいなのか断熱のせいなのか部屋がとても寒いです。なので、今年は快適に暮らせるな暖房器具を購入したいと思い、色々と暖房器具を調べました。そんな中で見つけたのがこれ。
写真から見ても分かる通り、とてもシンプル! どんな場所に置いても、主張しすぎないけれど、カッコいい。 しかも、空気が乾燥しないオイルヒーターで性能は十分。 こんなの探してた、これにしよう!と思いましたが、価格を見てビックリ。 ¥72000(定価)!! うーん…高い、思っている以上に高い。 家電を選ぶ時にいつもぶち当たるこの感じ。 皆さんは家電を買う時に思ったこと無いでしょうか? シンプルで、部屋の雰囲気の邪魔をせず、性能もそれなりのものを欲しいと思うと、 価格が倍くらいに跳ね上がること。 先日も同じような経験が2つありました。
通っている美容院で見つけて思わず写真をとってメーカーを調べました。 すごくシンプルで「加湿してます!」感があるこの感じ。 右側に水を入れて、左側の棒から吐き出します。 加湿器としては素晴らしいと思ったので、値段を調べると、 ¥45900(定価)!!うーん…
CMを見て、あのパナソニックもついにシンプルでカッコいい洗濯機を出す時代に!パナソニック頑張った!すごい! と喜んで、HPを見ると、 ¥290000(オープン価格)!!!うーん… どれも価格が圧倒的に高い。 高い理由も分からなくは無い、ただ、何でだろう?と考えていた時に、 私の敬愛する建築家の堀部安嗣氏が、2013年のJAという雑誌の特集に寄稿した文章を思い出しました。
以下堀部安嗣氏の文章です。
『中国の古典「韓非子」に出てくる故事にこのような話しがある。皇帝が宮廷画家にこう質問した。 「描きやすいものは何であるか、また描きにくいものは」と。すると画家は「犬は書きにくく、鬼は描きやすい」 と答えた。(略)
犬は平凡で人をアッと驚かすことができない。また実在する身近な存在のものは、その骨格や動きや性格を正確に描かなければ人に編だと言われてしまう。人に納得してもらう絵を描くには鋭い観察眼と高い技術が必要だから、犬を描くことを諦め、 時間と労力をかけずに手っ取り早く描け、人を驚かせることのできる鬼を描いた。(略)
単純に考えてみれば、人に寄り添い生きてくれて、長い時間にわたって人に安らぎと喜びを与えてくれるのは、身近で平凡で実体のある犬だ。』
(堀部安嗣「JA.2013.90 YASUSHIHORIBE」建築と憧れの絶望 P71より抜粋)
犬のようなもの程、性能や仕様の細かい部分を考える必要があるため手間暇がかかる。でも、鬼であればばパーッと派手にあばれまわればそれでOK。でも、分かりやすいのは後者。 家電の話をしていましたが、これって建築やリノベーションも同じ話かもしれません。 犬と鬼、私は犬を描けるようになるためにこれからも精進していきたいと思います。